霞が関WANへの期待は、各省庁が相互に利用できるデーターべースをどのように用意できるかという点にもある。従来、総務庁が各省庁共通データーべースの構築、提供を行ってきているが、これらデーターべースの利用がこの霞が関WANを利用して可能になることは各省庁から期待されるところであろう。当面、総務庁が開発している、許認可データーべースや、既に別のネットワークで提供されている法令データーべース、国会会議録データーべース等もこのネットワークを介して提供されるようにすべきである。また、総務庁が提供するこれら各省庁共通データーべースに加え、各省庁が構築しているデーターべースで、一部各省庁に提供できる情報を、霞が関WANを介して利用できるような方向が採られる必要がある。この各省庁間データーべースの共同利用は、この霞が関WANの構想以前から進められてきたものではあるが、各省庁のデーターべースの開放は未だ十分でないという状況にある。霞が関WANという情報インフラができたことによって、この各省庁間の情報資源の相互利用が進み、それがひいては、民間への提供へ拡張されることが望まれる。